その他

「ワクワク」している。

ある有名な戦闘民族が自分より強いヤツと出会ってこう言った、
「おら、ワクワクしてきただ。」

ある、有名な教育番組で、大きな着ぐるみのクマは、難しい図画工作と出会って自分ではどうしようもないから、こう言った、
「ワクワクさーん、どこいったのー?」

どちらも、
自分への挑戦であり、
「ワクワク」を探している。

−−−

気持ちが高揚した際に、
その高揚の具合を、
うまく言い得ている「ワクワク」という言葉。

何度も口に出すとすぐにゲシュタルト崩壊を起こすであろう、
この「ワクワク」という言葉に、

現代に生きる20代以上の人は、
上の例以外に、
そうそう出会ったことがないはずだ。

だって普段使わないから…。

「うわあ、おいしそうな、ゆで卵、おらワクワクしてきただ〜」

…言ったとしても、そのフレーズ、パクリですし。。。

…ってか、まあ、話し言葉ではないよね、書き言葉としては使いそうだけど。。。

とかなんとか言ってる矢先に、

そういえば、

僕の母親が、
僕が6歳くらいだった時、
初めてディズニーランドに一緒に行った時のことを思い出す。

ビッグサンダーマウンテン、150分待ちの大行列に並んだ際、
超飽きやすく、すぐにお腹を空かしてしまう僕に対して、
母親は、15分おきくらい、いや10分おきくらい、の割と早いペースで、
「ね?ワクワクしてきたね?ね?ワクワクしてきたね?」
遠くから、キャー!キャー!という声が聞こえてくると、
「ね?ワクワクしてきたね?ね?いま、ワクワクしてきたね?」
と、しきりにささやいてきた。

露骨なマインドハック、露骨な暗示的、洗脳的だった母親のそれは、

・・・なんか顔が怖かった。

怖い?というよりは
…ウザかった。

でも、
この時の母親は、
気持ちが高揚していたのだ。

そして、
その高揚した気持ちに加えて、

ビッグサンダーマウンテンとゆう、
なんとも強そうな響きのあるそれに挑戦していることに対して、

とても「ワクワク」していたのだ。

案の定、というか、
その母親の「ワクワク」という言葉を10分ごとに聞いて洗脳を完了していた僕は、
ウザさなんて、軽々通り越して、
150分待ちの大行列に並ぶことにもまったく嫌な顔一つせず、
なんなら持ってきた、おかかのおにぎりも全部食べ、
立派なZ戦士になっていた。

※Z戦士とは、某国民的アニメで地球を救うために戦う戦士たちの呼称。

だって、僕も「ワクワク」してきたから。

だから、
150分待ちとゆう、
当時は暇つぶしのスマホとか、なんにも無い時代において、
僕は泣き言も言わずに並べたのだろう。

だから、
150分くらい経ったのち、
やっと乗れたそれは、
今でも僕の中で、
史上最高なアトラクション体験の一つとなり得たのだろう。

「ワクワク」したおかげで。

時は流れて2018年。
平成も30年になった。

気づけば、

来年で平成も終わるし、
ももいろクローバーの緑色はアイドルとゆう姿を辞めたし、
山口メンバーという言葉にざわついたし、
日韓ワールドカップのベルギー戦でつま先でゴールを決め、日本中を震わせた元日本代表の鈴木隆行選手も、ユニフォームを脱いだし、

僕は34歳になっていた。

「あのころの未来に、僕らは立っているのかなぁ…」
と、夜空のムコウを歌っていた、
Smapも解散、
さらには、それぞれが新しい地図を描き出した。

そんな思い描いてた未来の、
20代は、
あっとゆうまに過ぎた、

そして、なんなら35歳も、
こんにちわしている。
四捨五入ではまだアラサーだが、
なんともはや、アラフォーも近い。

あのころの未来、の中の僕は、
今、いったい何をしていたんだろう。

あのころの未来、の中の僕は、
今、いったい何を考えていたんだろう。

冬の時期は、南半球でサーフィンとかしながら、夏は北半球でサーフィンしてたかもしれないし、
日曜日は、サザエさん症候群になって憂鬱になってたかもしれない。
(サザエさんの新スポンサーが決まった話はさておき)

あくまで想像なので、
だからどうした?
って話でしかないけど、

おそらく、
今の現実世界の自分よりも、きっと数倍「楽」をしていたかもしれない、
とは思う。
だって、理想の未来だし。

ただ、
現実の34歳は、
「楽」は好きだけど、「暇」は嫌だ、
という人になった。

だいぶマゾ、な人になった。

マゾを通り越して社畜、な人になった。

そして、
少しだけ、ほんの少しだけ、
思ってた以上に、大人にもなった。

大人になると、
腰も重くなる、
体重も重くなる、
意思決定の判断も重くなる。

そりゃあ直感的な子供じゃないし、
いろいろな要素を、
多角的に考えたり、
客観的に捉えたり、
とにかく考えて、判断することが多い。

「ねえ、お母さん、このファミコンのソフト、買ってよ」
「なんで?」
「やりたいからに決まってるじゃん!」
「店員さーん!これくださーい!」

子供だった僕は、常にこのマインドだったけど、

大人になった僕は、

「なんで?」
と親に聞かれたら、

「お母さん、
このファミコンソフトは、10代の子供たちに大人気のソフトで、
メリットとして考えられることは3つ、
1つは、みんなもやってるから、仲間外れにならないからいじめられることはない、
さらに、うまくいけば人気者になり、みんなの支持を集めた僕は、大好きなまゆみちゃんとうまくいくかもしれない。
2つは、そんなイキイキとした我が息子を、親として、ここまでよく育ったな、クラスの人気者にもなって、近所でも評判だし、私も鼻が高いわ、みたいに近所付き合いもうまくいくかもしれない。
3つは、家でゲームすることによって、交通事故の心配もない、変なところに遊びにいくこともない、帰りを心配することがないんだよ、、、
総合的に考えて、僕はこのソフトを買った方が良いかなと思うんだけど、どう思う?」
「わかりました、検討した結果、購入させていただきます。店員さーん!これくださーい!」

ソフトを買いたい、とゆうことに対して、
戦略を立ててプレゼンし、
結果を先方に委ねたりする。

ことも、できるようになった。

−−−

少し長くなってしまったけど、

「ワクワク」している

というこの想いを、
ただただ記しときたかったので

2018年は突っ走りますよ、
ってことで

ワクワクしていきましょう。

WRITTEN BY
佐藤一樹

THINGMEDIA株式会社 Co-founder/取締役/プロデューサー。ドラマが好き、マキシマムザホルモンが好き、脳みそ震わせることが好き。